けんせつる
強度率って、労働者1,000人当たりの死傷者数のことだったっけ?
この記事の要点
令和6年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.60は、労働災害の用語に関する応用能力問題です。五肢のうち最も不適当なものを選ぶ問いで、正解は選択肢3。
令和6年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.60は、労働災害を表す用語の意味を問う問題なんです。施工管理法の応用能力問題で、五肢択一になっています。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 労働災害は業務に起因して労働者が負傷・疾病・死亡することで、公衆災害は含まない |
| 2 | ○(正しい) | 休業日数は労働できない日数で、休日であっても日数に含める |
| 3 | ×(誤り) | 「労働者1,000人当たり1年間の死傷者数」は年千人率の説明。強度率は1,000延労働時間当たりの労働損失日数 |
| 4 | ○(正しい) | 度数率は災害発生の頻度を表し、100万延労働時間当たりの死傷者数を示す |
| 5 | ○(正しい) | 労働損失日数は、死亡・永久全労働不能の場合、1件につき7,500日とする |
選択肢3は強度率の説明として年千人率の内容を当てはめている点が誤りで、強度率は1,000延労働時間当たりの労働損失日数を表します。
この問題のテーマは、労働災害を測る指標の意味を取り違えないことです。
強度率、度数率、年千人率は名前が似ていて、分母も違うので混乱しやすいところですね。
分母が「時間」なのか「人数」なのか、分子が「日数」なのか「人数」なのかを整理するのが攻略の鍵になります。
労働災害は、業務に起因して労働者が負傷したり、病気になったり、死亡することをいいます。
通行人など現場の外の人が巻き込まれる事故は公衆災害であって、労働災害には含まれません。
選択肢1はこの区別を正しく述べているので、正しい記述になります。
休業日数は、災害で労働者が働けなくなった日数のことです。
ここでは暦日で数えるので、土日などの休日であっても日数に含めます。実際に休んだかどうかではなく、働けない状態の日を通しで数えるわけです。
選択肢2はこの考え方どおりで、正しい記述になります。
ここが今回の核心です。「労働者1,000人当たり1年間に発生した死傷者数」というのは、実は年千人率の説明なんです。
強度率は、災害の重さを表す指標です。1,000延労働時間当たりに、何日分の労働を失ったか、つまり労働損失日数で示します。
例えば死亡災害が1件あれば7,500日の損失として計算します。人数ではなく失った日数で重さを測るので、年千人率とはまったく別物ですね。
度数率は、災害がどのくらいの頻度で起きているかを表します。
100万延労働時間当たりの死傷者数で示すのが定義です。同じ時間働いたなかで何人が被災したかを比べられるわけです。
選択肢4はこの定義どおりなので、正しい記述になります。
死亡や、身体障害が永久全労働不能にあたる場合は、1件につき7,500日と決められています。
実際の休業日数で数えるのではなく、最も重い被害として一律にこの日数を割り当てるわけです。これは強度率の計算で使う数字でもありますね。
選択肢5はこの取り決めどおりで、正しい記述になります。
度数率は100万時間あたりの人数 → 強度率は1,000時間あたりの日数 → 年千人率は1,000人あたりの人数
強度率の問いで「人数」が出てきたら、まず年千人率とのすり替えを疑いましょうね。強度率だけは分子が「日数」だと覚えておくと、引っかけを外せます。
強度率とは、労働者1,000人当たり1年間に発生した死傷者数のことか。
違います。それは年千人率の説明です。強度率は1,000延労働時間当たりの労働損失日数を表す指標です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3
強度率は、1,000延労働時間当たりの労働損失日数を表す指標です。問題文の「労働者1,000人当たり1年間に発生した死傷者数」は年千人率の説明で、これと取り違えると間違えます。災害の重さを測るのが強度率、人数の割合を測るのが年千人率、と分けて覚えるのがコツですね。