けんせつる
通気緩衝シートって、防水シートみたいに重ねて張るものなの?それとも突き合わせるの?
この記事の要点
令和6年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.54は、塗膜防水に関する応用能力問題です。五肢択一で最も不適当なものを選び、正解は選択肢3。
令和6年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.54は、ウレタンゴム系やゴムアスファルト系の塗膜防水の数値・納まりを問う問題なんです。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 立上り部の補強布を、平場の通気緩衝シートの上に100mm張り掛けるのは標準 |
| 2 | ○(正しい) | 平場の総使用量は硬化物比重1.3×設計膜厚3mm=3.9kg/m²。計算どおり |
| 3 | ×(誤り) | 通気緩衝シートは突付け張りが標準。「重ね幅50mm」は重ねる前提で不適当 |
| 4 | ○(正しい) | ゴムアスファルト系の補強布の重ね幅50mmは標準 |
| 5 | ○(正しい) | ゴムアスファルト系の室内平場の総使用量(固形分60%)4.5kg/m²は標準 |
選択肢3は、通気緩衝シートを重ね張りする前提になっている点が誤りで、正しくは突付け張り(ジョイントテープ処理)です。
この問題のテーマは、塗って作る防水層の納まりと使用量です。
見るべきは、補強布の張り掛け量、重ね幅、そして総使用量の計算なんです。
なかでも通気緩衝シートの扱いが核心です。絶縁工法は下地の湿気を逃がす通気層を作るので、シートの張り方が密着工法とは違うわけです。
絶縁工法で、立上り部の補強布を平場の通気緩衝シートの上に100mm張り掛けた、という記述です。
立上りと平場の境目は、防水が切れやすい弱点です。
そこで補強布を100mm乗せて、連続させます。標準的な納まりなので、誤りはありません。
平場部の防水材の総使用量を、硬化物比重1.3だったため3.9kg/m²とした、という内容です。
使用量は「比重×膜厚」で計算します。設計膜厚3mmなら、1.3×3で3.9kg/m²です。
計算が合っているので、この記述は正しいということです。
ここが誤りを含む選択肢です。通気緩衝シートの重ね幅を50mmとした、という記述になっています。
通気緩衝シートは、本来突付け張りするものなんです。
なぜかというと、シートの下に通気層を作るのが目的だからです。重ねてしまうと、その部分の通気が止まってしまいますね。
突き合わせた継ぎ目は、ジョイントテープを張って処理します。だから「重ね幅50mm」という前提そのものが不適当ということです。
ゴムアスファルト系塗膜防水で、補強布の重ね幅を50mmとした、という記述です。
補強布は、防水材で挟み込んで一体化させる布です。
布同士の継ぎ目は重ねてつなぎます。その重ね幅50mmは標準的な値なので、問題ありません。
ゴムアスファルト系防水材の室内平場部の総使用量を、固形分60%のもので4.5kg/m²とした、という内容です。
固形分が少ない材料は、水分が抜ける分を見込んで多めに使います。
室内平場の総使用量4.5kg/m²は標準的な値なので、この記述も適切です。
補強布は重ねる(50mm)→ 通気緩衝シートは突付け(重ねない)→ 役割が違うと張り方も違う
「布」と「シート」を同じ感覚で重ねてしまうのが、一番ひっかかる落とし穴です。
補強布は重ね、通気緩衝シートは突き付ける。この役割の違いをセットで押さえておきましょう。
ウレタンゴム系塗膜防水の絶縁工法で、通気緩衝シートの張り方の標準は。
突付け張りです。継ぎ目はジョイントテープで処理します。通気層を確保するため、重ね張りはしません。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3
絶縁工法に使う通気緩衝シートは、突付け張りが標準です。継ぎ目はジョイントテープで処理します。選択肢3の「重ね幅50mm」は、防水シートのように重ねる前提になっている点で不適当なんです。通気層をつぶさない突付けが基本だと覚えておきましょう。