けんせつる
下請が新しく雇った人の雇入れ時教育って、元請がまとめてやる義務なの?
この記事の要点
令和6年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.48は、特定元方事業者の講ずべき措置に関する問題です。労働安全衛生規則上、定められていないものを選ぶ問いで、正解は選択肢3。
令和6年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.48は、特定元方事業者が現場で講ずべき措置を問う問題です。「定められていないもの」を選ぶ形式です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
4つの記述のうち、労働安全衛生規則上で定められていないものを選びます。
| 選択肢 | 定めの有無 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 定められている | 関係請負人間および相互間の作業間の連絡・調整を随時行うことは元方の措置 |
| 2 | 定められている | 有機溶剤等の容器の集積箇所を統一的に定め、関係請負人に周知させることは元方の措置 |
| 3 | ×(定めなし) | 雇入れ時の安全衛生教育は関係請負人の義務。元方は教育への指導・援助を行う立場 |
| 4 | 定められている | 作業用の仮設建設物の配置計画の作成を行うことは元方の措置 |
選択肢3は、雇入れ時教育を元方が自ら行うと読める点が誤りで、教育の主体は雇った関係請負人です。
この問題のテーマは、複数の請負人が混ざる現場で、元方が果たす役割の範囲なんです。
判断の軸は、その行為が「現場全体の調整・統一」か、「各社が自社の労働者に対して負う管理」かを切り分けることです。ここは混乱しやすいところですね。
元方の措置は、会社をまたいで起こる労働災害を防ぐためのものです。だから連絡調整や場所の統一、配置計画など、現場全体に関わるものが並びます。
選択肢1は、関係請負人の間や相互間で作業間の連絡・調整を随時行う内容です。
違う会社が同じ場所で同時に作業すると、上下作業などで災害が起きやすくなります。
例えば、上で鉄骨を組む班と、下で型枠を組む班がぶつからないよう日程を合わせる、これは一社だけでは決められません。だから元方の措置として定められているわけです。
選択肢2は、有機溶剤等を入れた容器の集積箇所を統一的に定め、関係請負人に周知させる内容です。
各社がバラバラに溶剤を置くと、火気や中毒の危険が現場のあちこちに散らばります。
置き場所を一つにまとめ、全社に知らせておくのは現場全体の安全に関わるので、元方の措置です。
ザックリ言えば、元方は「現場全体のまとめ役」、各社は「自社の人の面倒を見る役」ということです。
新たに雇い入れた労働者への雇入れ時の安全衛生教育は、その労働者を雇った関係請負人が行う義務です。元方は、この教育に対する指導や援助を行う立場であって、自ら行う措置としては定められていません。
選択肢4は、作業用の仮設建設物の配置に関する計画の作成です。
事務所や材料置場、通路をどこに配置するかは、現場全体のレイアウトの話なんです。
各社が勝手に建てると動線が乱れるので、元方がまとめて計画します。これも定められた措置です。なんとなく切り分けの感覚がつかめましたか。
元方の措置 → 現場全体の「調整・統一・配置」 → 連絡調整・集積箇所統一・配置計画はOK → 雇入れ時教育は各社(関係請負人)の仕事で元方は指導援助のみ
「教育を行う」と「教育への指導・援助を行う」は別物です。主語と動詞をすり替える出題に注意しましょう。
関係請負人が新たに雇い入れた労働者への雇入れ時の安全衛生教育は、誰が行う義務か。
その労働者を雇った関係請負人の義務です。特定元方事業者は、この教育に対する指導および援助を行う立場であり、自ら行う措置としては定められていません。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3
新たに雇い入れた労働者への雇入れ時の安全衛生教育は、その労働者を雇った関係請負人(各事業者)の義務なんです。特定元方事業者はこの教育に対する「指導及び援助」を行う立場であって、自ら行う措置としては定められていません。「現場のことは全部元請がやる」と思い込みがちですが、教育の主体は雇った会社というわけです。