けんせつる
統括安全衛生責任者を選んだ事業者が、安全衛生責任者も一緒に選ぶんだっけ?
この記事の要点
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.68は、安全衛生管理体制に関する問題です。正解は選択肢3。安全衛生責任者を選任するのは元方ではなく、関係請負人(下請)の側です。
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.68は、労働安全衛生法の安全衛生管理体制に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、労働安全衛生法上で誤っているものを1つ選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 常時10人を使用する事業場で安全衛生推進者を選任 |
| 2 | ○(正しい) | 常時50人を使用する事業場で産業医を選任 |
| 3 | ×(誤り) | 安全衛生責任者を選任するのは元方ではなく関係請負人(下請) |
| 4 | ○(正しい) | 産業医の勧告内容等を衛生委員会等に報告 |
選択肢3は、統括安全衛生責任者を選任すべき事業者が同時に安全衛生責任者も選任するとした点が誤りで、正しくは安全衛生責任者は関係請負人(下請)が選任するということです。
この問題では、誰がどの責任者を選任するのか、その役割分担を理解しているかが問われています。
見るべきポイントは「元方が選ぶ人」と「下請が選ぶ人」の違いです。
元方(特定元方)事業者は、現場全体を統括する統括安全衛生責任者を選びます。
一方、その元方以外の請負人、つまり下請の関係請負人は、自社側の窓口として安全衛生責任者を選びます。元方と下請が連絡を取り合うための、対になる役割なんです。
安全衛生推進者の選任が必要となる規模が問われています。
常時10人以上50人未満の労働者を使用する事業場では、安全衛生推進者(または衛生推進者)を選任しなければなりません。
問題文の「常時10人の労働者を使用する事業場」はこの範囲に入ります。この記述は正しいということです。
産業医の選任が必要となる規模が問われています。
常時50人以上の労働者を使用する事業場では、産業医を選任しなければなりません。
労働者の健康管理を医学的な立場から行うための役割です。問題文の「常時50人」はこの基準にあたるため、この記述は正しいということです。
現場の安全管理体制は、規模ごとに選任すべき役職が決まっているのが特徴です。数字で整理しておきたいところですね。
これが誤りを含む選択肢です。統括安全衛生責任者と安全衛生責任者の選任者を取り違えています。
統括安全衛生責任者を選任するのは、元方(特定元方)事業者です。
これに対して安全衛生責任者を選任するのは、統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人、つまり下請の関係請負人です。
例えば、元請が統括安全衛生責任者を置いたら、各下請はそれぞれ自社の安全衛生責任者を置いて連絡役にします。問題文のように元方が両方を選任するわけではない、という点が誤りということです。
産業医の勧告を受けたときの対応が問われています。
事業者は、産業医から労働者の健康確保のために必要な勧告を受けたときは、その勧告の内容等を衛生委員会または安全衛生委員会に報告しなければなりません。
勧告を組織として共有し、対策につなげるための仕組みです。この記述は正しいということです。
責任者の選任は「統括は元方、責任者は下請」とセットで覚えると間違えにくくなります。
統括安全衛生責任者は現場全体をまとめる元方の役割、安全衛生責任者はそれに対応する下請側の窓口、という対の関係です。
正解は選択肢3。統括安全衛生責任者=元方が選任、安全衛生責任者=下請(関係請負人)が選任という流れでつなぐと、本番で迷わなくなるでしょう。
安全衛生責任者を選任するのは元方事業者か、それとも関係請負人か。
関係請負人(下請)です。統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人が選任します。
産業医を選任しなければならない事業場の規模は。
常時50人以上の労働者を使用する事業場です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3
統括安全衛生責任者を選ぶのは元方(特定元方)事業者ですが、安全衛生責任者を選ぶのはその元方以外の請負人=下請の関係請負人なんです。選択肢3は元方が両方を選任するように読めますが、選任する主体が別だというのが落とし穴ですね。