けんせつる
労働者が「いいですよ」と合意していれば、休憩中でも軽い仕事を頼んでいいのかな?
この記事の要点
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.67は、労働時間等に関する問題です。正解は選択肢3。休憩時間は労働者に自由に利用させなければならず、合意があっても作業を命じることはできません。
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.67は、労働基準法の労働時間等に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、労働基準法上で誤っているものを1つ選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 著しい振動を与える業務は1日2時間を超えて延長してはならない |
| 2 | ○(正しい) | 災害等臨時の必要があれば行政官庁の許可を受けて延長できる |
| 3 | ×(誤り) | 休憩時間は自由に利用させる必要があり、合意があっても作業は命じられない |
| 4 | ○(正しい) | 6箇月継続勤務し全労働日の8割以上出勤で10労働日の有給休暇を与える |
選択肢3は「合意があれば休憩中でも軽微な作業を命じられる」とした部分が誤りで、正しくは休憩時間は労働者に自由に利用させなければならないということです。
この問題では、労働時間と休憩時間に関する労働基準法の基本ルールを正しく理解しているかが問われています。
見るべきポイントは「休憩時間の自由利用」という大原則です。
休憩時間は、労働者が労働から完全に解放される時間です。電話番や留守番のように待機を求めると、それは休憩ではなく手待ち時間(労働時間)になるわけです。
ザックリ言えば、休憩中に何かを命じた時点で、それはもう休憩ではない、ということなんです。
削岩機のように身体に著しい振動を与える業務は、1日あたりの労働時間の延長に上限があります。
具体的には1日2時間を超えて労働時間を延長してはならないとされています。
振動による健康障害を防ぐための特別な制限です。一般的な時間外労働とは別枠で上限が設けられているわけで、この記述は正しいということです。
災害その他避けることのできない事由で臨時の必要がある場合の、労働時間の延長について問われています。
この場合、使用者は行政官庁の許可を受けて、法定の労働時間を超えて労働させることができます。
例えば、地震や台風で復旧作業が急を要するような場面です。事態が差し迫っていて許可を待てないときは、事後に遅滞なく届け出る扱いになります。いずれにせよ行政官庁が関与する手続きが前提で、この記述は正しいということです。
これが誤りを含む選択肢です。休憩時間の扱いを問うています。
労働基準法では、休憩時間は労働者に自由に利用させなければならないと定められています。
たとえ労働者の合意があったとしても、休憩中に留守番や軽微な作業を命じることはできません。合意の有無にかかわらず、休憩は休憩として確保する必要があるわけです。
例えば、昼休みに「電話が鳴ったら出ておいて」と頼めば、それはもう自由利用ではなくなります。問題文の「合意があれば命ずることができる」という記述が誤りということです。
年次有給休暇を与える条件について問われています。
雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者には、10労働日の有給休暇を与えなければなりません。
「6箇月継続勤務」と「8割以上出勤」という2つの条件を満たすのが付与の基準です。この記述は正しいということです。
労働時間や休日のルールは現場の労働時間管理に直結します。条件の数字は押さえておきたいところですね。
この問題は「休憩は自由利用が大原則」という1点を覚えておけば即答できます。
休憩中に何かを頼めば、それは休憩ではなく労働時間になる、という発想で整理しましょう。
正解は選択肢3。休憩時間は労働者に自由に利用させる=合意があっても作業は命じられないという流れでつなぐと、本番で迷わなくなるでしょう。
労働者の合意があれば、休憩時間中に軽微な作業を命じてよいか。
命じられません。休憩時間は労働者に自由に利用させなければならず、合意があっても作業を命じることはできません。
年次有給休暇を10労働日与えるための継続勤務期間と出勤率の条件は。
雇入れの日から6箇月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤することです。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3
休憩時間は労働者に自由に利用させなければならない、というのが労働基準法の原則なんです。選択肢3は労働者の合意があれば休憩中でも軽微な作業を命じられるとしていますが、これは原則に反するわけです。合意があっても休憩を奪う扱いは認められない、というのが一番引っかかりやすいところですね。