けんせつる
巻きぐせをとるのに4時間でいいの?熱溶接の溝切りって厚みの1/3でいいんだっけ?
この記事の要点
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.59は、内装ビニル床シート張りに関する応用能力問題です。五肢のうち不適当なものを2つ選ぶ問いで、正解:選択肢2・4。
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.59は、内装ビニル床シート張りに関する応用能力問題です。五肢択二で「不適当なもの」を2つ選ぶ形式なんです。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
5つの記述のうち、不適当なものを2つ選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 寒冷期は採暖を行い室温を10℃以上に保つ |
| 2 | ×(誤り) | 巻きぐせをとるには24時間以上放置する。4時間では不足 |
| 3 | ○(正しい) | 空気を押し出した後、45kgローラーで圧着 |
| 4 | ×(誤り) | 溝切りの深さは床シート厚の2/3程度。1/3では浅すぎる |
| 5 | ○(正しい) | 溝部分と溶接棒を180〜200℃の熱風で同時に加熱溶融 |
選択肢2は巻きぐせをとるための放置を4時間とした点が誤りで、24時間以上(一昼夜)放置します。選択肢4は溝切りの深さを床シート厚の1/3とした点が誤りで、正しくは2/3程度です。
この問題のテーマは、ビニル床シートを浮きやはがれなく張るための下準備と仕上げなんです。内装工事の基本にもつながる内容です。
判断の軸は3つあります。「温度・時間」という養生の条件、「圧着」という接着の作業、そして「熱溶接」という継目の処理です。
数値が並ぶので、1つずつ目安を確かめましょう。
選択肢1は、寒冷期の施工で室温が10℃以下になりそうなため、採暖を行い室温を10℃以上に保った内容です。
気温が低いと接着剤が硬化しにくく、シートも硬くなってなじみが悪くなります。
採暖して室温を10℃以上に保てば、接着と張付けが安定します。正しい記述ですね。
これが誤りを含む選択肢の1つです。床シートを裁断して仮敷きし、巻きぐせをとるために4時間放置した、としています。
床シートはロール状で運ばれるため、丸まったクセが残っています。これが残ったまま張ると、端部が浮いてはがれの原因になるんです。
巻きぐせをとるには24時間以上(一昼夜)放置して、しっかり平らに落ち着かせる必要があります。4時間では足りず、誤りということです。
選択肢3は、張付けに際し気泡が残らないよう空気を押し出した後、45kgローラーで圧着した内容です。
シートの下に空気が残ると、ふくれや浮きになります。空気を端へ追い出してから重いローラーで押さえるのが基本です。
45kgローラーでしっかり圧着すれば、全面が下地に密着します。正しい記述です。
これが誤りを含むもう1つの選択肢です。熱溶接工法における溶接部の溝切りの深さを、床シート厚の1/3とした内容です。
熱溶接工法では、シートの継目に溝を切り、溶接棒を溶かし込んで一体化します。溝が浅いと溶接棒が十分に入らず、継目の強度が出ません。
溝切りの深さは床シート厚の2/3程度とするのが正しく、1/3は浅すぎて誤りなんです。ここは混乱しやすいところですね。
選択肢5は、溶接部で床シートの溝部分と溶接棒を、180〜200℃の熱風で同時に加熱溶融した内容です。
溝側と溶接棒のどちらか一方だけを溶かしても、うまく一体化しません。両方を同時に溶かして溶け合わせる必要があります。
180〜200℃の熱風で溝部分と溶接棒を同時に加熱溶融するのが正しい手順です。正しい記述です。なんとなくイメージできましたか。
巻きぐせをとる放置は24時間以上(4時間では足りない)。熱溶接の溝切り深さはシート厚の2/3程度(1/3では浅い)
選択肢2は「時間が短すぎる」、選択肢4は「溝が浅すぎる」と、どちらも「足りない数値」で引っかけてきます。室温10℃以上、ローラー45kg、熱風180〜200℃も合わせて押さえておきましょう。
ビニル床シートの巻きぐせをとるには、仮敷きしてどのくらい放置するか。
24時間以上(一昼夜)放置します。4時間では不足です。
熱溶接工法における溝切りの深さは、床シート厚のどのくらいか。
床シート厚の2/3程度とします。1/3では浅すぎて不適当です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢2・4
床シートは丸めて運ばれてくるので、巻きぐせを甘く見て短時間で張ると端が浮く、という失敗をよく聞きます。選択肢2は巻きぐせをとるための放置を4時間とした点、選択肢4は溝切りの深さを床シート厚の1/3とした点が誤りなんです。巻きぐせは24時間以上、溝切りは厚さの2/3程度、と覚えておきましょう。