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令和5年度 1級建築施工管理技士 No.54を解説、クレーンと合図の方法

けんせつる

けんせつる

クレーンの合図の方法って、合図する人が決めるんじゃないの?

この記事の要点

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.54は、クレーンに関する問題です。正解は選択肢4。移動式クレーンの合図の方法は、合図者ではなく事業者が定めます。

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.54は、クレーンに関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、クレーン等安全規則上、誤っているものを選びます。

正解:選択肢4

移動式クレーンの合図の方法を定めるのは事業者なんです。事業者があらかじめ合図の方法を決めて、合図を行う者を指名するわけです。選択肢4は「指名された合図者が定めた」としていて、決める人と合図する人が入れ替わっているんです。合図の統一は事業者の責任、ここが核心ですね。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 玉掛用具のワイヤロープは安全係数6以上のものを使用
2 ○(正しい) 移動式クレーンに移動式クレーン検査証を備え付ける
3 ○(正しい) 使用廃止時は遅滞なく検査証を所轄労働基準監督署長に返還
4 ×(誤り) 合図の方法は事業者が定める(合図者が定めるのではない)

選択肢4は、合図の方法を指名された合図者が定めたとした点が誤りで、合図の方法は事業者が定めます。

この問題のポイント

この問題では、クレーン作業に関する規則で「誰が何をする義務を負うか」を区別できているかが問われています。

安全のルールづくりは、原則として事業者の責任です。合図の方法を決めて、それを行う人を指名するのも事業者なんです。

ザックリ言えば、ルールを決めるのが事業者、決められたとおりに動くのが現場の担当者だということです。クレーンの合図はこの視点で押さえます。

選択肢1

つり上げ荷重が0.5t以上のクレーンの玉掛用具として使用するワイヤロープは、安全係数が6以上のものを使用した、という記述です。

玉掛けに使うワイヤロープは、切れたら荷が落下するため高い安全係数が求められます。ワイヤロープの安全係数は 6以上 が基準です。

これは正しいということです。玉掛けの用具は安全係数が厳しく決まっていますね。

選択肢2

つり上げ荷重が一定以上の移動式クレーンを用いて作業を行うため、当該クレーンに移動式クレーン検査証を備え付けた、という記述です。

移動式クレーンには検査証を備え付けておく義務があります。作業時に車両側に置いておくわけです。

これは正しいということです。

選択肢3

設置しているクレーンについて、その使用を廃止したため、遅滞なくクレーン検査証を所轄労働基準監督署長に返還した、という記述です。

使用をやめたクレーンの検査証は、遅滞なく所轄労働基準監督署長へ返還します。

これは正しいということです。

選択肢4

これが誤りを含む選択肢です。移動式クレーンの運転についての合図の方法は、事業者に指名された合図を行う者が定めた、という記述です。

合図の方法を定めるのは、合図を行う者ではなく事業者なんです。事業者があらかじめ合図の方法を決め、その合図を行う者を指名します。

合図がバラバラだと運転者と地上の担当者の意思が食い違い、重大事故につながります。だから合図の統一は事業者の責任とされているわけです。

つまり選択肢4は、合図の方法を定める人を指名された合図者とした点が誤りということになります。合図者は、事業者が定めた方法に従って合図を行う人です。

覚え方

クレーンのルールは「決めるのは事業者/従うのが現場の担当者」と役割で分けます。

合図の方法を「合図者が定めた」とあれば、決める人と従う人が入れ替わったひっかけだと気づけます。

正解:選択肢4。合図の方法を定めるのは事業者→合図者は定められた方法に従う=定める人が逆で誤り、という順番でつなぐと見抜けるでしょう。

一問一答

Q.

移動式クレーンの運転についての合図の方法は、誰が定めるか。

事業者が定めます。合図を行う者は、事業者が定めた方法に従って合図します。

Q.

クレーンの玉掛用具に使うワイヤロープの安全係数はいくつ以上か。

6以上です。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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