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令和5年度 1級建築施工管理技士 No.48を解説、品質管理に用いる図表

けんせつる

けんせつる

ヒストグラムと管理図って、説明がごっちゃになりがちなんだよね…

この記事の要点

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.48は、品質管理に用いる図表に関する問題です。正解は選択肢1。観測値を時間順・サンプル番号順に並べて工程を評価するのは管理図で、ヒストグラムの説明ではありません。

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.48は、品質管理に用いる図表に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢1

選択肢1の「観測値を時間順・サンプル番号順に並べて工程が管理状態にあるか評価する」というのは、実は管理図の説明なんです。ヒストグラムは測定値のばらつき(度数分布)を柱状に表す図で、時間の順番は関係ないわけです。図表の名前と中身を入れ替える、品質管理で一番ひっかかりやすい問われ方ですね。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 時間順・番号順に並べ工程を評価するのは管理図。ヒストグラムは度数分布
2 ○(正しい) 散布図は2つの特性を縦横軸にとり相関を調べる
3 ○(正しい) パレート図は度数の大きい順に並べ累積和を示す
4 ○(正しい) 系統図は目的・目標と手段を系統的に展開した図

選択肢1は、ヒストグラムの説明として管理図の内容を述べた点が誤りで、ヒストグラムは測定値のばらつきを柱状に表す度数分布図です。

この問題のポイント

この問題では、品質管理に使う図表それぞれの目的と形を区別できているかが問われています。

図表は「何を見るための道具か」で性格が違います。ばらつきを見るのか、時間変化を見るのか、相関を見るのか、優先順位を見るのか、ということです。

ザックリ言えば、ヒストグラムは「ばらつきの形」、管理図は「時間の流れ」を見る道具だということです。ここは混同しやすいところですね。QC七つ道具として整理しておくと迷いません。

選択肢1

これが誤りを含む選択肢です。ヒストグラムは、観測値や統計量を時間順・サンプル番号順に表し、工程が管理状態にあるかを評価するために用いる、という記述です。

この説明は管理図のものなんです。管理図は、データを時間順に打点し、管理限界線を超えるかどうかで工程の安定を判断します。

一方ヒストグラムは、測定値をいくつかの区間に分け、その度数を柱状に並べた図です。データのばらつきの形や規格との関係を見る道具で、時間の順番は関係ありません。

つまり選択肢1は管理図とヒストグラムの説明を入れ替えた記述で誤りということになります。

選択肢2

散布図は、対応する2つの特性を横軸と縦軸にとり、観測値を打点して作るグラフ表示で、主に2つの変数間の相関関係を調べるために用いる、という記述です。

例えば、コンクリートの水セメント比と圧縮強度の関係を点で打っていくと、右上がりや右下がりの傾向が見えてきます。

これはまさに散布図の説明で、この記述は正しいということです。

選択肢3

パレート図は、項目別に層別して出現度数の大きさの順に並べるとともに、累積和を示した図である、という記述です。

不具合の件数を多い項目から順に棒で並べ、その累積比率を折れ線で重ねた図です。どの項目を優先して対策すべきかが一目で分かります。

これはパレート図そのもので、この記述は正しいということです。

選択肢4

系統図は、設定した目的や目標と、それを達成するための手段を系統的に展開した図である、という記述です。

目的から手段へ、その手段をさらに具体的な手段へと、枝分かれさせて整理していく図です。

これは系統図の説明として正しいということです。新QC七つ道具の一つですね。

覚え方

図表は「ヒストグラム=ばらつきの形/管理図=時間の流れ」と対で覚えると入れ替えに気づけます。

時間順・番号順に並べて工程が安定しているか見る、という言葉が出てきたら、それは管理図です。

正解:選択肢1。時間順に並べて工程を評価=管理図→ヒストグラムは度数分布=説明の入れ替え、という順番でつなぐと見抜けるでしょう。

一問一答

Q.

観測値を時間順・サンプル番号順に並べ、工程が管理状態にあるかを評価する図は何か。

管理図です。ヒストグラムは測定値のばらつきを柱状に表す度数分布図です。

Q.

2つの変数間の相関関係を調べるために用いる図は何か。

散布図です。2つの特性を縦横軸にとり観測値を打点します。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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