けんせつる
木材保護塗料って、水で薄めて使うんだっけ?それとも原液のまま?
この記事の要点
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.37は、塗装工事に関する問題です。正解は選択肢3。木材保護塗料は原液のまま使い、水で希釈してはいけない点が誤りです。
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.37は、塗装工事に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | アクリル樹脂系非水分散形塗料塗りで、中塗り前に研磨紙P220で研磨した |
| 2 | ○(正しい) | 合成樹脂エマルションペイント塗りで、中塗り後に時間を空けて次工程に入った |
| 3 | ×(誤り) | 木材保護塗料を水で希釈して使用した(原液のまま使うのが正しい) |
| 4 | ○(正しい) | 亜鉛めっき鋼面のふっ素樹脂エナメル塗りで、下塗りに変性エポキシ樹脂プライマーを使用した |
選択肢3は、木材保護塗料を水で希釈して使った点が誤りで、正しくは原液のまま、よく攪拌して使用するということです。
この問題では、塗料ごとの「薄めていいのか、ダメなのか」という扱いの違いが問われています。
見るべきポイントは「その塗料が、何を目的に塗られているか」ということです。
仕上げ用の塗料なら、塗りやすさを調整するために規定の範囲で薄めることがあります。けれど木材保護塗料は、木の内部に成分をしみ込ませて守るのが目的なんです。
性能を担保するために原液のまま使う、という点を押さえておきましょう。
アクリル樹脂系非水分散形塗料塗りで、中塗りの前に研磨紙P220を使って研磨したという記述です。
下塗りや中塗りの後は、表面に細かな凹凸やゴミ、はけ目が残ります。次の塗膜の密着を良くするために、研磨紙で軽く目荒し(研磨)するわけです。
P220は仕上げ前の細かい研磨に使う番手で、工程として妥当です。よってこの記述は正しいということです。
せっこうボード面の合成樹脂エマルションペイント塗りで、気温20℃のため中塗り後に時間を空けてから次工程に入ったという記述です。
エマルションペイントは水が蒸発して乾く塗料なので、乾燥に一定の時間がかかります。
乾く前に塗り重ねると、ふくれや密着不良の原因になります。気温に応じて乾燥時間を確保するのは正しい判断ということです。
これが誤りを含む選択肢です。屋外の木質系素地面の木材保護塗料塗りで、原液を水で希釈し、よく攪拌して使用したという記述です。
木材保護塗料(WP)は、防腐・防虫・防かびの成分を木材の内部にしみ込ませて木を守る塗料です。
成分の濃度が性能に直結するため、水で希釈してはいけません。原液のまま、沈んだ成分が均一になるようよく攪拌して使うのが正しい手順です。
例えば外部の木製ルーバーやウッドデッキで、薄めて塗ると防腐性能が出ず、数年で木が傷んでしまうわけです。正しくは原液のまま使用するということです。
亜鉛めっき鋼面の常温乾燥形ふっ素樹脂エナメル塗りで、下塗りに変性エポキシ樹脂プライマーを使ったという記述です。
亜鉛めっき面は塗料が密着しにくいため、下地として密着性の高いプライマーを入れる必要があります。
変性エポキシ樹脂プライマーは亜鉛めっき面への下塗りに適した材料です。よってこの記述は正しいということです。
塗料を薄めていいかどうかは、「表面を仕上げる塗料か、中にしみ込ませる塗料か」で整理すると間違えにくくなります。
仕上げ用は塗りやすさのために規定内で薄める場合がある。しみ込ませて守る木材保護塗料は、性能優先で原液のまま、ということです。
木材保護塗料=木にしみ込ませて守る=原液のまま(希釈しない)という順番でつなぐと、本番で迷わなくなるでしょう。
屋外木部に使う木材保護塗料は、水で希釈して使ってよいか。
希釈してはいけません。有効成分を木にしみ込ませる塗料のため、原液のまま、よく攪拌して使用します。
亜鉛めっき鋼面にふっ素樹脂エナメルを塗るとき、下塗りに何を使うか。
密着性の高い変性エポキシ樹脂プライマーを下塗りに使用します。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3
木材保護塗料は、防腐・防虫・防かび成分を木の内部までしみ込ませる塗料なので、原液のまま使うのが原則なんです。水で薄めると有効成分の濃度が落ちて性能が出なくなる、というのが一番引っかかりやすい考え方ですね。