けんせつる
ALCの床パネルに設備配管の孔をあけるとき、どれくらいの大きさまでOKなんだっけ?
この記事の要点
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.38は、ALCパネル工事に関する問題です。正解は選択肢1。床パネルの孔あけは1枚1か所かつ直径50mm以下とすべきで、直径100mmは過大です。
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.38は、ALCパネル工事に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 床パネルの孔あけを1枚1か所・直径100mmとした(50mm以下が正しい) |
| 2 | ○(正しい) | 横壁アンカー構法で、変形に追従できるよう数段ごとに自重受け金物を設けた |
| 3 | ○(正しい) | 縦壁フットプレート構法で、間仕切チャンネルの下地に平鋼をアンカーで取り付けた |
| 4 | ○(正しい) | 目地鉄筋で固定できない箇所はボルトと角座金を用いて取り付けた |
選択肢1は、床パネルの孔あけ径を直径100mmとした点が誤りで、正しくは直径50mm以下(短辺幅の1/6以下)とする必要があります。
この問題では、ALCパネルの「弱点をどう守るか」が問われています。
見るべきポイントは「パネルの中の補強筋を切らないか」ということです。
ALCは軽量気泡コンクリートで、内部の鉄筋が強度を受け持っています。大きな孔をあければ、その鉄筋を切ってしまい、パネルが割れやすくなるわけです。
だから孔の数も径も制限されている、という点を押さえておきましょう。
これが誤りを含む選択肢です。床版敷設筋構法で、床パネルへの設備配管等の孔あけを1枚当たり1か所、直径100mmとしたという記述です。
ALC床パネルの孔あけは、パネルの強度を確保するため1枚当たり1か所に限り、径も直径50mm以下(短辺幅の1/6以下)とするのが原則です。
問題文の直径100mmはこの上限を大きく超えており、過大です。
例えば配管用に大きな孔をあけると、内部の補強筋が切れて床としての耐力が足りなくなります。正しくは直径50mm以下に抑えるということです。
横壁アンカー構法で、地震時等の躯体の変形に追従できるよう、ALCパネルの積上げ数段ごとに自重受け金物を設けたという記述です。
横使いのパネルは、上に積み重なるほど下のパネルへ自重がかかります。
数段ごとに自重受け金物を入れて荷重を躯体へ逃がすことで、変形にも追従できるようになります。よってこの記述は正しいということです。
縦壁フットプレート構法で、ALC取付け用の間仕切チャンネルをデッキプレート下面の溝方向に取り付ける場合、下地として平鋼をアンカーで取り付けたという記述です。
デッキプレートの溝方向は山と谷があり、チャンネルを直接固定しにくい向きです。
そこで平鋼を下地として先にアンカーで固定し、それを介してチャンネルを取り付けます。固定の安定を確保する妥当な方法なので、正しいということです。
建物周辺部や隅角部等で、目地鉄筋による床パネルの固定ができない箇所は、ボルトと角座金を用いて取り付けたという記述です。
端部や隅では、隣に並べるパネルがなく目地鉄筋で固定できないことがあります。
その場合はボルトと角座金で躯体側に直接留めて固定します。納まりに応じた処理として正しいということです。
ALC床パネルの孔あけは、「数も径も小さく」と覚えると間違えにくくなります。
1枚に複数あけたり、大きな孔をあけたりすると、内部の補強筋を切ってパネルが弱くなる。だから1枚1か所・小径に限られるわけです。
床パネルの孔=中の筋を切らない=1枚1か所・直径50mm以下という順番でつなぐと、100mmが過大だとすぐ気づけるでしょう。
ALC床パネルへの設備配管の孔あけは、1枚当たり何か所・直径いくつまでか。
1枚当たり1か所まで、直径50mm以下(短辺幅の1/6以下)とします。
横壁アンカー構法で、躯体の変形に追従させるために数段ごとに設ける金物は何か。
自重受け金物です。パネルの自重を躯体へ逃がし、変形に追従させます。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1
ALCパネルの中には補強筋が入っていて、孔をあけすぎると筋を切ってパネルの強度が落ちるんです。床パネルの孔あけは1枚1か所・直径50mm以下が原則で、直径100mmは大きすぎる、というのが核心ですね。