けんせつる
ALCパネルの目地に貼るストレッチルーフィングって、幅は50mmだっけ80mmだっけ?
この記事の要点
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.31は、防水工事に関する問題です。正解は選択肢4。ALCパネル目地の短辺接合部には幅80mm程度のストレッチルーフィングを絶縁増張りします。
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.31は、防水工事に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 入隅は幅300mm程度のストレッチルーフィングを増張り |
| 2 | ○(正しい) | トーチ工法の平場の重ね幅は縦横とも100mm以上 |
| 3 | ○(正しい) | 立上り部は平場を張った後150mm以上張り重ねる |
| 4 | ×(誤り) | ALCパネル短辺接合部は幅80mm程度のストレッチルーフィングで増張り |
選択肢4は、ストレッチルーフィングの幅を50mm程度とした部分が誤りで、正しくは80mm程度です。
この問題のポイントは、防水層の弱点になりやすい部分の補強を覚えているかということです。
平場をきれいに張っても、入隅・立上り・目地のような動きや段差のある部分は、そこから先に傷みます。
だから、こうした部分には増張りという補強を入れます。問われているのは、その幅や重ね寸法の数値なんです。
数値は混乱しやすいところですね。場所ごとにセットで覚えておきましょう。
密着工法における入隅の増張りについての記述です。
入隅は防水層が折れ曲がる部分で、応力が集中して切れやすい弱点です。
そこで平場のルーフィングを張る前に、幅300mm程度のストレッチルーフィングを増張りします。これは標準的な補強です。よってこの記述は正しいということです。
改質アスファルトシートのトーチ工法における、平場の重ね幅についての記述です。
シートどうしの重ね部は水が侵入しやすいため、十分な重ね幅を確保します。
縦横とも100mm以上というのは標準的な重ね幅です。よってこの記述は正しいということです。
アスファルト防水における立上り部の張り重ねについての記述です。
立上りと平場の取り合いは水みちになりやすいため、平場のルーフィングを張った後に立上り部を張り重ねます。
重ね代を150mm以上とするのは標準的です。よってこの記述は正しいということです。
これが誤りを含む選択肢です。絶縁工法におけるALCパネル目地の短辺接合部についての記述ですね。
ALCパネルは1枚ずつが独立して動くため、パネルどうしの目地(特に短辺接合部)には大きな動きが生じます。
この動きに防水層を密着させてしまうと、目地の動きについていけず破断します。そこで目地の上を絶縁し、ストレッチルーフィングを増張りして動きを逃がすわけです。
このとき用いるストレッチルーフィングの幅は80mm程度とします。問題文の「50mm程度」は数値が誤りということです。
例えば幅が足りないと、目地が動いたときに増張り部が追従しきれず、そこから防水層が切れてしまうわけです。
増張りの幅は、「動きの大きい場所ほど広く」と整理すると間違えにくくなります。
入隅は300mm、ALCパネル目地は80mm程度。動く目地をまたいで逃がすには、50mmでは狭すぎるわけです。
ALCパネルは目地で動く=動きを逃がすため絶縁=幅80mm程度のストレッチルーフィングで増張りという順番でつなぐと、本番で迷わなくなるでしょう。
改質アスファルトシート防水絶縁工法で、ALCパネル目地の短辺接合部に張るストレッチルーフィングの幅は。
幅80mm程度です。目地の動きを逃がすため、絶縁状態で増張りします。
アスファルト防水密着工法で、入隅に張るストレッチルーフィングの幅は。
幅300mm程度です。平場のルーフィングを張る前に増張りします。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢4
ALCパネルは目地で動くため、目地の上に防水層を密着させると追従できず破断するんです。だから短辺接合部には幅80mm程度のストレッチルーフィングを絶縁状態で増張りして、動きを逃がします。選択肢4の「50mm程度」が誤りというわけです。