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令和5年度 1級建築施工管理技士 No.27を解説、鉄骨建方の仮ボルト

けんせつる

けんせつる

混用接合の仮ボルトって、ボルト1群の1/3だっけ、1/2だっけ?

この記事の要点

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.27は、鉄骨の建方に関する問題です。正解は選択肢4。混用接合の仮ボルトを「1群の1/3程度」とした点が誤りです。

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.27は、鉄骨の建方に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢4

フランジ溶接・ウェブ高力ボルトの混用接合(併用継手)の仮ボルトは、ボルト1群に対して1/2程度かつ2本以上です。選択肢4は「1/3程度」としているため誤りというわけです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 倒壊防止用ワイヤロープは建入れ直し用に兼用してもよい
2 ○(正しい) スパン誤差が累積値以内となるよう建入れ直し前にスパン調整する
3 ○(正しい) ベースモルタルの養生期間は3日間以上とする
4 ×(誤り) 混用接合の仮ボルトは1群に対し1/2程度かつ2本以上(1/3は誤り)

選択肢4は混用接合の仮ボルトを「ボルト1群に対して1/3程度」とした部分が誤りで、正しくは1/2程度かつ2本以上です。

この問題のポイント

この問題では、仮ボルトの本数を継手の種類で区別できているかが問われています。

見るべきポイントは「一般の高力ボルト継手か、混用接合・併用継手か」ということです。

一般の高力ボルト継手の仮ボルトは1群に対して1/3程度かつ2本以上です。

一方、フランジを溶接、ウェブを高力ボルトにする混用接合や併用継手は、より多くの1/2程度かつ2本以上が必要なんです。ここは数字の取り違えが起きやすいところですね。

選択肢1

倒壊防止用ワイヤロープの兼用が問われています。

建方時には、架構の倒壊を防ぐためのワイヤロープを張ります。

このワイヤロープは、建入れ直し(建物の傾きを直す作業)用に兼用してもかまいません。仮設材を有効に使う考え方で、この記述は正しいということです。

選択肢2

スパン調整のタイミングが問われています。

各部材には工場寸法検査で計測された寸法誤差があり、それが積み重なるとスパンの誤差になります。

スパンの寸法誤差が各部材の寸法誤差の累積値以内に収まるよう、建入れ直し前にスパン調整を行います。精度を確保する手順として正しいので、この記述は正しいということです。鉄骨の建方の流れに沿った内容ですね。

選択肢3

ベースモルタルの養生期間が問われています。

柱脚の据付け前に施工するベースモルタルは、十分に硬化させてから柱を建てる必要があります。

そのため養生期間は3日間以上とします。建方時の荷重に耐える強度を確保するための期間で、この記述は正しいということです。

選択肢4

これが誤りを含む選択肢です。混用接合の仮ボルトが問われています。

梁のフランジを溶接接合、ウェブを高力ボルト接合とする混用接合の仮ボルトは、ボルト1群に対して1/2程度かつ2本以上を締め付けます。

一般の高力ボルト継手なら1群の1/3程度ですが、混用接合や併用継手は建方中の安定をより確実にするため1/2程度と多めに必要です。

問題文の「ボルト群に対して1/3程度」は一般の高力ボルト継手の数値で、混用接合では誤りです。正しくは1/2程度かつ2本以上ということです。高力ボルトの継手区分とあわせて押さえておきましょう。

覚え方

仮ボルトは、「普通の高力ボルトは1/3、混用・併用は1/2」で整理すると間違えにくくなります。

溶接が絡む混用接合や継手を併用する場面は不安定になりやすいので、仮ボルトを多めに1/2、と理由から結びつけます。

混用接合・併用継手の仮ボルト=1群の1/2程度かつ2本以上(一般の高力ボルトは1/3)という順番でつなぐと、本番で迷わなくなるでしょう。

一問一答

Q.

混用接合(フランジ溶接・ウェブ高力ボルト)の仮ボルトは、1群に対しどれだけ締め付けるか。

ボルト1群に対して1/2程度かつ2本以上を締め付けます。

Q.

一般の高力ボルト継手の仮ボルトは、1群に対しどれだけ締め付けるか。

ボルト1群に対して1/3程度かつ2本以上です。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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