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けんせつる
切土や盛土でできた斜面「法面」って、どうやって守るの?
植生工と構造物工は何が違うの?
この記事の要点
法面(のりめん)工事とは、切土や盛土でできた斜面を、侵食や崩壊から守るための工事です。
大きく次の3種類に分かれます。
施工管理では、勾配・小段・排水処理・湧水対応が主な確認ポイントになります。
まず、法面の各部の呼び方を断面で押さえます。
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| 分類 | 主な工法 | 目的 |
|---|---|---|
| 植生工 | 種子吹付け・張芝・植生マット・植生基材吹付け | 緑化と表層の侵食防止。比較的安定した土の斜面に用いる |
| 構造物工(のり面保護工) | モルタル・コンクリート吹付け、吹付け枠工、ブロック張工、コンクリート張工 | 風化・はく落の防止。植生が根づきにくい硬い地山や急斜面に用いる |
| 構造物工(補強) | アンカー工、現場打ちのり枠工、鉄筋挿入工 | すべりや崩壊に対して斜面そのものを補強する |
| 法面排水工 | のり肩排水溝・小段排水溝・縦排水溝・地下排水(暗渠) | 表流水・地下水を排除し、浸透による崩壊を防ぐ |
地山がしっかりして雨の侵食だけが心配なら植生工、風化や崩落のおそれがあれば構造物工、という使い分けです。どの工法でも、水を抜く排水工は欠かせません。
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法面は地質や高さに応じて、安定する勾配(こう配)で仕上げます。切土では土質ごとの標準のり勾配を、盛土では材料の安定勾配を基準にします。
高い法面では、途中に小段(こだん)という幅の狭い平場を設けます。一般に高さ5〜10mごとに幅1〜2m程度の小段を入れ、ここに小段排水溝を通して雨水を集め、縦排水溝で安全にのり尻まで流します。小段は、雨水が法面を一気に流れ下って表面を侵食するのを防ぐ役割もあります。
盛土の法面は、まき出しと締固めの品質がそのまま斜面の安定につながります。締固めが不十分だと、雨水の浸透で沈下やはらみ出しが起こりやすくなります。
法面工事の施工管理は、仕上がった斜面が長期にわたって崩れないことを目的に、次の点を確認します。
法面の崩壊は、ほとんどが水の処理を怠ったときに起こります。排水と湧水処理を最優先で確認します。
混同しやすい用語の整理
切土法面は、もとの地山を削ってできた斜面です。地山の地質に応じた標準のり勾配で仕上げ、風化や湧水への対応が課題になります。
盛土法面は、土を盛り上げてつくった斜面です。まき出し厚と締固めの管理がそのまま安定を左右し、締固め不足は沈下・はらみ出しの原因になります。
植生工は植物の力で表層の侵食を防ぐ「緑化」が主目的です。構造物工はモルタル・コンクリート・アンカーなどで風化・崩落を物理的に抑えます。安定した土の斜面は植生工、硬い地山や崩落のおそれがある斜面は構造物工が向きます。
法面工事の3つの分類は何か。
植生工(緑化・表層侵食防止)、構造物工(吹付け・張工・アンカーで風化や崩落を抑える)、法面排水工(表流水・地下水の排除)です。
高い法面の途中に設ける「小段」の役割は何か。
雨水を集めて小段排水溝で流し、法面を一気に流れ下る水による侵食を防ぐことです。点検や維持管理の足場にもなります。
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※ この記事の確認日:2026年6月
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管理人からのコメント
法面で最も怖いのは、雨のあとや工事の途中で起こる崩壊・はらみ出しです。前ぶれとして、のり面の小さなはらみ・亀裂・濁った湧水が出ることがあります。これらに気づいたら、無理に作業を続けず、ただちに監督員へ報告して原因を確認します。
仮設の段階でも、掘削で生じた斜面(根切りのり面)は雨で崩れやすいので、シートで覆う・排水を切るなどの養生を欠かさないようにします。