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ウレタン吹付け断熱とは?硬質ウレタンフォームの厚さ管理と施工管理ポイント

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けんせつる

けんせつる

現場でその場で吹いて膨らます「ウレタン吹付け断熱」って、厚さはどう管理するの?

厚く吹けば早いんじゃないの?

この記事の要点

ウレタン吹付け断熱とは、硬質ウレタンフォームを現場でその場で発泡させて、躯体に断熱層をつくる工法です。コンクリート面に直接吹き付けられ、自己接着性があるため接着剤は不要です。

施工管理の要は厚さの管理です。次の2点を押さえます。

  • 多層吹きの各層は薄く:1回で厚く吹かず、各層の厚さは25mm以下とする。厚いと発熱反応の熱がこもり品質が落ちる。
  • 厚さ不足を許さない:吹付け厚さの許容誤差は0〜+10mm。マイナス(設計より薄い)は認めない。

まず、なぜ薄く重ねて吹くのかを断面で押さえます。

ウレタン吹付け断熱の多層吹き模式図。コンクリート躯体の上に、各層25mm以下のウレタンフォームを複数層に分けて吹き付ける
硬質ウレタンフォームは吹付け時に発熱反応で発泡・硬化する。1層を厚くすると熱がこもるため、各層25mm以下に分けて重ね吹きする。(模式図で、層数・寸法は実寸ではありません)

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ウレタン吹付け断熱とは

硬質ウレタンフォーム吹付け工法は、2種類の液(主剤と硬化剤)を吹付けガンで混ぜながら躯体に吹き付け、その場で発泡・硬化させて断熱層をつくる工法です。複雑な形状にも隙間なく密着でき、コンクリート面への自己接着性があるため、別に接着剤を塗る必要はありません。

発泡は化学反応による発熱をともないます。1層が厚いと反応熱が層の内部にこもり、温度が上がりすぎて気泡(セル)構造が乱れ、収縮や亀裂の原因になります。だから薄く重ねて吹くのが基本です。

厚さの管理

ピンや厚さ計で所定の厚さが確保されているかを確認します。手作業で吹き付ける以上ばらつきが出るため、厚さの確認は重点的に行います。

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施工管理での確認ポイント

過去問でどう問われたか

RC構造の内部断熱工事(硬質ウレタンフォーム吹付け)は、令和6年・令和7年に1級で問われています。引っかけは大きく2パターンで、いずれも厚さの数値です。

年度・級・No. 問われ方/引っかけ
1級 令和7年 No.38 多層吹きの各層厚さを40mm以下とした → 25mm以下 ←①各層厚さ
1級 令和6年 No.38 厚さの許容誤差を−5mm〜+10mmとした → 0〜+10mm(マイナス不可) ←②許容誤差

つまり多層吹きの各層は25mm以下、仕上がり厚さの許容誤差は0〜+10mmで厚さ不足(マイナス)を認めない。厚さの数値の取り違えが誤りです。各行は該当する過去問解説にリンクしています。

管理人からのコメント

吹付け断熱は、職人の手で吹くため厚さにムラが出ます。早く仕上げようと1層を厚く吹くと、内部に熱がこもってフォームが荒れ、痩せ(収縮)や亀裂につながります。各層を薄く重ねるのは、見た目の手間より品質を優先した決まりです。

仕上げで隠れると厚さは確認できません。ピンや厚さ計で所定厚さ(マイナス側を作らない)を確かめ、測定結果を記録に残しておきます。

混同しやすい用語の整理

硬質ウレタンフォーム(吹付け) と グラスウール・ロックウール

硬質ウレタンフォームは発泡プラスチック系の断熱材で、現場で発泡させて吹き付けます。自己接着性があり隙間なく密着しますが、可燃性で施工時の火気に注意が必要です。

グラスウール・ロックウールは繊維系の断熱材で、ボード状・マット状のものを充填します。材料も施工も別系統なので、混同しないようにします。

各層厚さ と 許容誤差

各層厚さ(25mm以下)は、1回に吹く層の上限です。許容誤差(0〜+10mm)は、仕上がりの総厚さが設計値からどれだけずれてよいかの管理幅で、マイナス側は認めません。どちらも厚さの管理ですが、対象が違います。

理解度チェック

Q.

硬質ウレタンフォームの多層吹きで、各層の吹付け厚さの上限はいくらか。

25mm以下です。1層を厚くすると発泡時の反応熱がこもり、フォームの品質が落ちるためで、薄く重ねて吹きます。

Q.

吹付け厚さの許容誤差に、マイナス(設計より薄い)側を認めてよいか。

認めません。許容誤差は0〜+10mmで管理します。薄い部分は断熱性能が落ち、熱橋・結露の原因になるためです。

まとめ

結露と熱橋とは?断熱・防湿の施工管理ポイントを確認する

仕上げ・内装工事の施工管理は仕上げ・内装にまとめています。

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参考規格・指針

  • 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)断熱工事
  • JASS 24(断熱・防露工事)-日本建築学会/JIS A 9526(建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム)

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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