けんせつる
10m²以内の増築なら、どこでも建築確認はいらないんだっけ?
この記事の要点
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.62は、建築基準法の建築確認等の手続きに関する問題です。正解は選択肢4。防火地域・準防火地域内では、10m²以内の増築でも建築確認が必要です。
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.62は、建築基準法の建築確認等の手続きに関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、誤っているものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 150m²の一戸建て住宅を旅館に用途変更する場合は建築確認不要 |
| 2 | ○(正しい) | 特定行政庁の仮使用承認を受ければ検査済証の交付前でも使用できる |
| 3 | ○(正しい) | 完了検査の申請受理から一定期間経過後は検査済証の交付前でも仮使用できる |
| 4 | ×(誤り) | 防火地域・準防火地域内では10m²以内の増築でも建築確認が必要 |
選択肢4は「防火地域・準防火地域内で10m²以内の増築は建築確認不要」とした部分が誤りで、防火地域・準防火地域内では面積にかかわらず建築確認が必要です。
この問題では、増改築の建築確認に設けられた「10m²以内の特例」が、どこで効いてどこで効かないかを押さえているかが問われています。
増築・改築・移転で、その部分の床面積の合計が10m²以内のときは建築確認が不要になります。
ただし、この特例には大事な条件が付いているんです。
それは「防火地域及び準防火地域以外であること」です。火災の危険が高い地域では、小さな増築でも確認を省略させない、という考え方ですね。
延べ面積150m²の一戸建て住宅を、用途変更して旅館にする場合の話です。
用途変更で建築確認が必要になるのは、特殊建築物で、その用途部分の床面積が200m²を超える場合です。
このケースは150m²で200m²以下なので、建築確認は不要ということです。この記述は正しいわけです。
特定行政庁の仮使用の承認を受けたときの話です。
原則として、一定規模以上の建築物は検査済証の交付を受けた後でなければ使用できません。
ただし特定行政庁の仮使用の承認を受けたときは、検査済証の交付前でも仮に使用できます。この記述は正しいということです。
避難施設等に関する工事を含む建築物で、完了検査の申請が受理された後の話です。
建築主事が完了検査の申請を受理した日から一定の期間を経過したときは、検査済証の交付前であっても仮に使用できます。
仮使用には、特定行政庁の承認による方法と、検査申請後の期間経過による方法があるわけです。この記述は正しいということです。
「防火地域及び準防火地域内で建築物を増築する場合、増築部分の床面積の合計が10m²以内のときは建築確認を受ける必要はない」という記述です。これが誤りを含む選択肢です。
増改築の10m²以内の特例は、たしかに存在します。
しかし、その特例が使えるのは防火地域・準防火地域以外の区域に限られるんです。
問題文のように防火地域・準防火地域内であれば、増築部分が10m²以内であっても建築確認は必要です。「10m²以内なら不要」とだけ覚えていると引っかかる、ということですね。
増改築の確認は「10m²以内なら不要、ただし防火地域・準防火地域は別」とワンセットで覚えると間違えにくくなります。
関連して、建築確認が必要になる場面は建築確認の基本を押さえておくと整理しやすいでしょう。
増築10m²以内=原則確認不要。ただし防火地域・準防火地域内は面積に関係なく確認必要、という順番でつなぐと本番で迷わなくなるでしょう。
防火地域・準防火地域内で10m²以内の増築をする場合、建築確認は必要か。
必要です。10m²以内なら確認不要となる特例は、防火地域・準防火地域以外の場合に限られます。
検査済証の交付前に建築物を使用できるのはどのような場合か。
特定行政庁の仮使用承認を受けた場合、または完了検査の申請受理から一定期間が経過した場合に、仮に使用できます。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢4
増築の床面積が10m²以内なら建築確認が不要、という特例はあるんです。ただしこれが効くのは防火地域・準防火地域以外に限られます。防火地域・準防火地域内では、10m²以内でも建築確認が必要というのが落とし穴なんです。