けんせつる
「時期・範囲・順序を労働者に周知」って、これは誰の仕事だっけ?
この記事の要点
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.51は、作業主任者の職務に関する問題です。正解は選択肢4。組立ての時期・範囲・順序を労働者に周知させることは作業主任者ではなく事業者の義務です。
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.51は、作業主任者の職務に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、労働安全衛生法上、作業主任者の職務として定められていないものを選びます。
| 選択肢 | 作業主任者の職務 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(定められている) | 鉄骨組立て等作業主任者の器具・工具・保護帽の点検と不良品除去 |
| 2 | ○(定められている) | 有機溶剤作業主任者の作業方法の決定と労働者の指揮 |
| 3 | ○(定められている) | 土止め支保工作業主任者の墜落制止用器具・保護帽の使用状況監視 |
| 4 | ×(定められていない) | 組立ての時期・範囲・順序の周知は事業者の義務 |
選択肢4の「組立ての時期・範囲・順序を労働者に周知させる」のは事業者の義務であり、作業主任者の職務としては定められていません。
この問題では、作業主任者の職務と事業者の義務を区別できているかが問われています。
作業主任者は、その作業の現場に立って、その場の安全を直接見張る役割です。点検・指揮・監視が中心なんです。
ザックリ言えば、計画を立てて段取りを周知するのは事業者、現場でその場を直接見るのが作業主任者だということです。ここは混乱しやすいところですね。作業主任者の役割をこの視点で整理しておきます。
建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者は、器具・工具・要求性能墜落制止用器具等・保護帽の機能を点検し、不良品を取り除くこと、という記述です。
作業に使う道具や保護具が壊れていないかをその場で点検し、ダメなものを外すのは、現場の安全を直接見る仕事です。
これは作業主任者の職務として定められているということです。
有機溶剤作業主任者は、作業に従事する労働者が有機溶剤により汚染され、またはこれを吸入しないように、作業の方法を決定し、労働者を指揮すること、という記述です。
その場の作業方法を決め、労働者を直接指揮するのは作業主任者の中心的な役割です。
これは作業主任者の職務として定められているということです。
土止め支保工作業主任者は、要求性能墜落制止用器具等・保護帽の使用状況を監視すること、という記述です。
労働者が保護具を正しく使っているかをその場で見張るのも、作業主任者の役割です。
これは作業主任者の職務として定められているということです。フルハーネスなどの使用状況を直接監視するわけですね。
これが定められていない選択肢です。足場の組立て等作業主任者は、組立ての時期・範囲・順序を当該作業に従事する労働者に周知させること、という記述です。
組立ての時期・範囲・順序という計画的な事項を労働者に周知させるのは、事業者の義務として定められているんです。
作業主任者の職務は、点検・指揮・監視といった、現場でその場の安全を直接見る仕事に限られます。計画の周知は含まれません。
つまり選択肢4は、事業者の義務を作業主任者の職務として書いた点が誤りで、これが定められていないものということになります。
作業主任者は「現場でその場を直接見る人」と覚えます。職務は点検・指揮・監視の3つが軸です。
「時期・範囲・順序を周知」という計画的な言葉が出てきたら、それは事業者の仕事だと切り分けます。
正解:選択肢4。作業主任者=点検・指揮・監視→時期・範囲・順序の周知は事業者の義務=作業主任者には定められていない、という順番でつなぐと判断できるでしょう。
足場組立ての時期・範囲・順序を労働者に周知させるのは誰の義務か。
事業者の義務です。作業主任者の職務としては定められていません。
作業主任者の職務の中心となる3つの行為は何か。
器具等の点検(不良品の除去)、作業の指揮、保護具の使用状況の監視です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢4
足場の組立ての「時期・範囲・順序を労働者に周知させる」のは、実は事業者の義務なんです。作業主任者の職務は、器具の点検や作業の指揮、保護具の使用状況の監視など、現場でその場の安全を直接見る仕事に限られているわけです。計画を周知するのは作業主任者ではない、ここが核心ですね。