ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 1級建築施工管理技士
  4. 令和5年
  5. > No.33 金属製折板葺屋根工事

令和5年度 1級建築施工管理技士 No.33を解説、折板葺屋根と端部用タイトフレーム

けんせつる

けんせつる

けらば包みの下地、端部用タイトフレームの間隔って1,800mmでよかったかな?

この記事の要点

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.33は、金属製折板葺屋根工事に関する問題です。正解は選択肢1。けらば包みの下地となる端部用タイトフレームの取付け間隔は1,200mm以下とします。

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.33は、金属製折板葺屋根工事に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢1

けらばは屋根の端で、強風時にあおられやすい弱点なんです。だからけらば包みの下地となる端部用タイトフレームは、間隔を1,200mm以下と密に取って固定力を確保します。選択肢1の1,800mmでは間隔が広すぎて不適当というわけです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) けらば包み下地の端部用タイトフレームは間隔1,200mm以下とする
2 ○(正しい) 重ね形折板の緊結ボルトは流れ方向の間隔600mm
3 ○(正しい) 軒先の落とし口は折板の底幅より小さく穿孔し10mmの尾垂れを付ける
4 ○(正しい) 軒先のアール曲げ加工は曲げ半径450mm

選択肢1は、端部用タイトフレームの取付け間隔を1,800mmとした部分が誤りで、正しくは1,200mm以下です。

この問題のポイント

この問題のポイントは、折板屋根の端部や軒先の納まりを理解しているかということです。

折板屋根は、タイトフレームという下地に折板をかぶせて固定します。屋根の端(けらば)は風にあおられやすいため、下地を密に入れて固定力を高めます。

また軒先は、雨水を確実に排水し、はね返りや回り込みを防ぐ納まりが問われます。

「弱点になる端部をどう押さえるか」という視点で読むと、選択肢1の数値が気になってくるでしょう。

選択肢1

これが誤りを含む選択肢です。けらば包みの下地となる端部用タイトフレームの取付け間隔についての記述ですね。

けらばは屋根の妻側の端部で、強風時に下から吹き上げる力を受けやすい場所です。

ここでけらば包みを支える端部用タイトフレームの間隔が広いと、固定力が不足してめくれや変形につながります。

そのため端部用タイトフレームの取付け間隔は1,200mm以下とします。問題文の「1,800mm」は間隔が広すぎて誤りということです。

例えば台風時の吹き上げを考えると、端部ほど下地を密にしておく必要があるわけです。

選択肢2

重ね形折板の緊結ボルトの間隔についての記述です。

重ね形折板は、隣り合う折板の重ね部分をボルトで締めて一体化します。

流れ方向の緊結ボルトの間隔を600mmとするのは標準的です。よってこの記述は正しいということです。

選択肢3

軒先の落とし口の納まりについての記述です。

落とし口を折板の底幅より小さく穿孔し、テーパー付きポンチで押し広げて尾垂れを付けます。

尾垂れは、軒先で雨水が裏側へ回り込むのを防ぐ折り返しです。10mmの尾垂れを付けるのは標準的です。よってこの記述は正しいということです。

選択肢4

軒先のアール曲げ加工の曲げ半径についての記述です。

軒先を曲げ加工する際、半径が小さすぎると金属が割れたり塗膜が傷んだりします。

曲げ半径を450mmとするのは妥当な値です。よってこの記述は正しいということです。

覚え方

けらばの下地は、「端は風に弱いから密に」と覚えておきましょう。

けらばは吹き上げを受けやすいので、端部用タイトフレームは1,200mm以下と詰めて固定する。1,800mmでは広すぎるわけです。

けらばは強風にあおられる端部=固定力が必要=端部用タイトフレームは1,200mm以下という順番でつなぐと、本番で迷わなくなるでしょう。

一問一答

Q.

けらば包みの下地となる端部用タイトフレームの取付け間隔は。

1,200mm以下です。けらばは強風で吹き上げられやすいため、下地を密に入れて固定力を確保します。

Q.

軒先の落とし口に尾垂れを付けるのはなぜか。

軒先で雨水が裏側へ回り込むのを防ぐためです。折板の底幅より小さく穿孔し、テーパー付きポンチで押し広げて10mmの尾垂れを付けます。

令和5年 1級建築施工管理技士 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

▼令和5年 1級建築施工管理技士▼

▼他の年度▼

▼他の試験▼

▼カテゴリ一覧▼

Topへ >>