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令和5年度 1級建築施工管理技士 No.21を解説、乗入れ構台の高さ

けんせつる

けんせつる

乗入れ構台の大引下端って、床スラブ上端からどれくらい上げるんだっけ?

この記事の要点

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.21は、乗入れ構台及び荷受け構台の計画に関する問題です。正解は選択肢2。大引下端の上げ代を10cmとした点が不足で誤りです。

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.21は、乗入れ構台及び荷受け構台の計画に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢2

乗入れ構台の大引下端は床スラブ上端より20〜30cm程度上にします。コンクリートの打込みや均し作業のスペースを確保するためで、10cmでは足りないというわけです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 支柱の位置は基礎・柱・梁・耐力壁を避けて配置する
2 ×(誤り) 大引下端は床スラブ上端より20〜30cm程度上(10cmでは不足)
3 ○(正しい) 荷受け構台の作業荷重は自重と積載荷重の合計の10%とする
4 ○(正しい) 積載荷重の偏りは全スパンの60%にわたって分布するものとする

選択肢2は大引下端の上げ代を10cmとした部分が不足で誤りで、正しくは床スラブ上端より20〜30cm程度上とします。

この問題のポイント

この問題では、乗入れ構台の高さを決める根拠を理解しているかが問われています。

見るべきポイントは「構台の下で、どんな作業をするのか」ということです。

構台の下では1階の床スラブのコンクリートを打ち込み、表面を均す作業があります。大引が床面ぎりぎりだと、コテで均す手やバイブレータが入りません。

だからこそ作業の余裕を見て、大引下端は床スラブ上端より20〜30cm程度上げておくわけです。10cmだと作業性が確保できないですね。

選択肢1

乗入れ構台の支柱の位置が問われています。

支柱は本設の基礎、柱、梁、耐力壁と干渉しない位置に配置します。

本設躯体の上に支柱を立ててしまうと、躯体工事の邪魔になり撤去も難しくなります。これらを避けて間隔を取って配置するので、この記述は正しいということです。

選択肢2

これが誤りを含む選択肢です。大引下端の高さが問われています。

乗入れ構台の高さは、構台下で1階床スラブのコンクリート打込みや均し作業ができるように決めます。

そのため大引下端は床スラブ上端より20〜30cm程度上になるようにします。

例えば床均しのコテ作業を考えると、10cmの隙間では手やならし道具が入らず作業になりません。問題文の「10cm上」は20〜30cm程度とすべきところで、上げ代が不足しているため誤りです。

選択肢3

荷受け構台の作業荷重が問われています。

荷受け構台の設計では、揚重した資材を仮置きする際の作業による荷重を見込みます。

この作業荷重は、構台の自重と積載荷重の合計の10%とします。荷の出し入れによる動的な影響を割り増しで見込む考え方で、この記述は正しいということです。

選択肢4

荷受け構台への積載荷重の偏りが問われています。

資材は構台全体に均等に載るとは限らず、片寄って載ることがあります。

このため積載荷重の偏りは、構台の全スパンの60%にわたって荷重が分布するものとして検討します。偏載の影響を見込んだ設計条件なので、この記述は正しいということです。

覚え方

乗入れ構台の高さは、「下で床コンクリートを打つから余裕がいる」で覚えると間違えにくくなります。

大引が床面ぎりぎりだと打込みも均しもできない、だから20〜30cmは空ける、と作業のイメージから結びつけます。

大引下端=床スラブ上端より20〜30cm上(コンクリート打込み・均し作業の余裕)という順番でつなぐと、本番で迷わなくなるでしょう。乗入れ構台と関連して乗入れ構台の基本も確認しておくと安心です。

一問一答

Q.

乗入れ構台の大引下端は、床スラブ上端よりどれくらい上にするか。

20〜30cm程度上にします。床スラブのコンクリート打込みや均し作業の余裕を確保するためです。

Q.

荷受け構台の作業荷重は、何をもとにどれだけ見込むか。

自重と積載荷重の合計の10%を作業荷重として見込みます。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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