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令和5年度 1級建築施工管理技士 No.5を解説、RC構造計画と床スラブの配筋

けんせつる

けんせつる

床スラブの鉄筋比って、0.1%だっけ0.2%だっけ?

この記事の要点

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.5は、鉄筋コンクリート構造の構造計画に関する問題です。正解は選択肢3。床スラブの鉄筋比の数値が誤っています。

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.5は、鉄筋コンクリート構造の建築物の構造計画に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢3

床スラブの配筋は、コンクリート全断面積に対する鉄筋全断面積の割合を各方向の全幅について0.2%以上とします。選択肢3は「0.1%以上」と数値を小さく書いている点が誤りなわけです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 柱の最小径は構造耐力上主要な支点間距離の1/15以上
2 ○(正しい) 耐震壁のせん断補強筋比は直交する各方向それぞれ0.25%以上
3 ×(誤り) 床スラブの鉄筋比は0.2%以上(0.1%は誤り)
4 ○(正しい) 梁貫通孔は梁端部を避け、孔径は梁せいの1/3以下

選択肢3は床スラブの鉄筋比を0.1%以上とした部分が誤りで、正しくは各方向の全幅について0.2%以上です。

この問題のポイント

この問題では、RC構造計画でよく出る基準値を正確に覚えているかが問われています。

見るべきポイントは「どの部材の、どの値か」ということです。

柱の最小径は1/15、耐震壁のせん断補強筋比は0.25%、床スラブの鉄筋比は0.2%、梁貫通孔は梁せいの1/3以下、という数値がそれぞれ決まっています。

これらは似た桁の数字が並ぶため、混同しやすいところですね。数値の引っかけが狙われやすいわけです。

選択肢1

柱の最小径は、座屈を防ぐために細くなりすぎないよう下限が決められています。

普通コンクリートを使う場合、柱の最小径は構造耐力上主要な支点間の距離の1/15以上とします。

例えば階高が3mなら、最小径はおよそ20cm以上必要になる計算です。問題文どおりで、この記述は正しいということです。

選択肢2

耐震壁には、地震のせん断力に耐えるための補強筋が必要です。

耐震壁とする壁板のせん断補強筋比は、直交する各方向それぞれについて0.25%以上とします。

縦方向と横方向、どちらも0.25%以上を確保するということです。問題文どおりで、この記述は正しいということです。

選択肢3

これが誤りを含む選択肢です。床スラブの配筋に必要な鉄筋比はいくつでしょうか。

床スラブは、各方向の全幅について、コンクリート全断面積に対する鉄筋全断面積の割合を0.2%以上としなければなりません。

これはひび割れや乾燥収縮に備えるための最小限の鉄筋量です。

問題文の「割合を0.1%以上とする」という記述は数値が誤りです。正しくは0.2%以上なんです。耐震壁の0.25%と桁が近いので、ここは混同しやすいところですね。

選択肢4

梁貫通孔は、配管などを通すために梁に開ける穴です。

梁の端部はせん断力が大きく集中するため、貫通孔の配置を避けます。

また孔径は梁せいの1/3以下とし、梁の断面を弱めすぎないようにします。問題文どおりで、この記述は正しいということです。

覚え方

RCの基準値は、「部材ごとに数字をセットで覚える」のが確実です。

柱の径は1/15、耐震壁の補強筋は0.25%、床スラブは0.2%、梁貫通孔は1/3以下。床スラブと耐震壁の数字を取り違えないことが、この問題のカギになります。

床スラブ=0.2% / 耐震壁=0.25%とペアで頭に入れておけば、0.1%の引っかけに惑わされなくなるでしょう。

一問一答

Q.

床スラブの配筋で、コンクリート全断面積に対する鉄筋全断面積の割合は各方向の全幅で何%以上か。

0.2%以上です。0.1%ではなく0.2%という数値が問われます。

Q.

梁貫通孔の孔径は、梁せいに対していくつ以下とするか。

梁せいの1/3以下です。さらに、せん断力の大きい梁端部への配置は避けます。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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