ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 1級建築施工管理技士
  4. 平成27年
  5. > No.62 鉄骨溶接の検査方法

平成27年度 1級建築施工管理技士 学科試験 No.62 を解説、鉄骨溶接の検査方法

平成27年度 1級建築施工管理技士 学科試験 No.62 は、鉄骨溶接の検査方法 に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 磁粉探傷試験は磁場と磁粉で表面近傍の欠陥を検出
  2. 放射線透過試験は内部欠陥を検出
  3. マクロ試験は液体の毛細管現象で欠陥を検出
  4. 超音波探傷試験は反射波で内部欠陥を検出

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)

液体の毛細管現象で浸透液を欠陥に染み込ませて検出するのは浸透探傷試験(PT)です。

マクロ試験は溶接断面を切り出し、腐食液でエッチングして溶込みなどを目視確認する試験で、原理が異なります。

ザックリ言えば、毛細管現象は浸透探傷、マクロは断面観察、ということです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(適当) 磁粉探傷試験の説明で正しい
2 ◯(適当) 放射線透過試験の説明で正しい
3 ×(最も不適当) 毛細管現象を利用するのは浸透探傷試験であり、マクロ試験は切断面を腐食液で観察する試験。名称と原理が食い違い誤り
4 ◯(適当) 超音波探傷試験の説明で正しい

選択肢3 のポイント(ここが最も不適当)

溶接の検査方法は、それぞれ利用する物理現象が違います。液体が細いすき間に染み込む毛細管現象を使い、浸透液を欠陥に染み込ませて見つけるのは、浸透探傷試験(PT)です。

マクロ試験は、これとはまったく別の方法です。溶接部の断面を切り出し、腐食液で表面を溶かして(エッチング)、溶込みの深さや内部の状態を目で観察します。

選択肢3はマクロ試験を「毛細管現象を利用する」と説明しており、浸透探傷試験の原理と取り違えています。ここが誤りです。

覚え方

  • 毛細管現象は浸透探傷試験(PT)
  • マクロ試験は切断面を腐食液で観察
  • 超音波は反射波で内部欠陥を検出

一問一答

Q.

液体の毛細管現象を利用する検査は何か。

浸透探傷試験です。マクロ試験は断面観察です。

平成27年 1級建築施工管理技士 学科試験 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成27年度 1級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

Topへ >>