けんせつる
再生骨材って解体したコンクリートから作るの?H・M・Lの違いは?施工管理では普通の骨材と何が違う確認をするの?
この記事の要点
再生骨材は解体コンクリートを破砕・処理して作った骨材で、H(JIS A 5021)・M(JIS A 5022)・L(JIS A 5023)の3品質区分があります。品質が高いHは一般の構造コンクリートに使用できますが、M・Lは用途が制限されます。
施工管理では品質区分に応じた品質証明書の確認と吸水率の確認が主なポイントです。建設リサイクル法では解体工事の再資源化が義務付けられており、再生骨材の活用はその一環です。
再生骨材は品質のばらつきが天然骨材より大きいため、受入検査が特に重要です。ここは現場でも見落としやすいポイントですね。品質区分の意味と確認方法を整理しましょう。
再生骨材の品質はJIS規格で3つに区分されています。
| 区分 | JIS規格 | 品質の目安 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 再生骨材H(高品質) | JIS A 5021 | 天然骨材に近い品質。吸水率が低い | 一般の構造コンクリートに使用可 |
| 再生骨材M(中品質) | JIS A 5022 | やや品質が劣る。吸水率が高め | 乾燥収縮・凍害を受けない部材(基礎・地中梁・杭等)のコンクリート |
| 再生骨材L(低品質) | JIS A 5023 | 品質が低い。吸水率が高い | 捨てコン・均しコン等のコンクリート(A 5023)や路盤材・埋戻し材。構造耐力上主要な部分には使用不可 |
言い換えると、一般の構造コンクリートに使えるのは再生骨材Hだけで、M・Lは乾燥収縮や凍害を受けない部材などに用途が限られます。設計図書で再生骨材の品質区分が指定されているので、搬入時にJIS規格の適合を確認します。
再生骨材の受入確認は天然骨材より厳密に行う必要があります。ここが施工管理の要です。
例えば、再生骨材Hを使ったコンクリートで配合計画書の配合通りに水を加えると、骨材の吸水率が高い場合は実際のW/Cが変わってしまいます。骨材の吸水率に基づく配合補正が必要です。
言い換えると、「品質証明書で区分と吸水率を確認し、吸水率に基づいて配合を補正する」のが再生骨材の施工管理の核心です。
建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)では、一定規模以上の解体工事でのコンクリート廃材の再資源化が義務付けられています。
言い換えると、「解体で出たコンクリートを再生骨材として戻す義務があり、それを使うときは品質確認が必要」ということです。なんとなく全体の流れがつかめましたか。
混同しやすい用語の整理
再生骨材Hは解体コンクリートを高度処理して天然骨材に近い品質にしたもの。一般の構造コンクリートに使用可能。天然骨材は砂利・砕石・砂などの原石・川砂から作る骨材。品質の安定性・入手性では天然骨材が優れる。コスト・環境配慮では再生骨材が有利な場合がある。
再生骨材はJIS規格(A 5021-5023)に基づく品質管理された骨材。コンクリートへの使用可否が区分で決まる。再生砕石は路盤材などに使う粗い粒度の再生品で、一般的にJISの品質区分に縛られない。使用場所が異なる。
再生骨材H・M・Lの区分で、構造コンクリートに使用できるのはどれか?
H(JIS A 5021)のみ。MとLは品質が劣り、コンクリート2次製品・路盤材など用途が制限される。設計図書で指定された品質区分を確認して使用する。
再生骨材の受入確認で特に重要な品質項目は何か?
吸水率。再生骨材は表面のモルタル分により天然骨材より吸水率が高い。吸水率が高いとコンクリートの配合(W/C)が変動するため、吸水率に基づく配合補正が必要。品質証明書で確認する。
建設リサイクル法でコンクリート廃材はどのように扱うことが義務付けられているか?
特定建設資材廃棄物(コンクリート廃材など)は分別解体と再資源化が義務付けられている。再生骨材・路盤材などとして再利用することが求められる。
RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。
参考資料
・JIS A 5021 コンクリート用再生骨材H
・JIS A 5022 再生骨材Mを用いたコンクリート
・JIS A 5023 再生骨材Lを用いたコンクリート
・建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)
※ この記事の法令確認日:2026年5月
品質証明書はあるのに吸水率の補正を忘れる
再生骨材でよくあるのは「品質証明書はあるが吸水率の確認を省略してしまう」ケースです。
再生骨材の吸水率は天然骨材の2~3倍程度高いことがあります。配合設計は天然骨材ベースで行われることが多いため、再生骨材の吸水率に合わせた補正が必要です。
もう一つは「品質区分がMなのにHの用途に使ってしまう」ケースです。品質証明書の区分(H・M・L)をしっかり確認して、設計図書の指定と一致しているかを確認することが大切です。