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令和5年度 1級建築施工管理技士 No.24を解説、鉄筋の機械式継手

けんせつる

けんせつる

充填継手って、グラウトを詰めるやつだっけ、外から圧着するやつだっけ?

この記事の要点

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.24は、鉄筋の機械式継手に関する問題です。正解は選択肢3。充填継手をスリーブを外側から加圧する工法と説明した点が誤りです。

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.24は、鉄筋の機械式継手に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢3

充填継手は、鉄筋端部に鋼管スリーブをかぶせ、スリーブ内にグラウト(モルタル)を充填して鉄筋を接合する工法です。選択肢3の「外側から加圧して節に食い込ませる」はこの説明になっておらず誤りというわけです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) トルク方式のねじ節継手はロックナットを締め付けて緩みを解消する
2 ○(正しい) グラウト方式のねじ節継手は節との空隙にグラウトを注入して緩みを解消する
3 ×(誤り) 充填継手はスリーブ内にグラウトを充填して接合する(加圧ではない)
4 ○(正しい) 端部ねじ継手は端部をねじ加工しカップラーで接合する

選択肢3は充填継手を「外側から加圧してスリーブを節に食い込ませる」とした部分が誤りで、正しくはスリーブ内にグラウトを充填して鉄筋を接合する工法です。

この問題のポイント

この問題では、機械式継手を「何で鉄筋とスリーブを一体化させるか」で区別できているかが問われています。

見るべきポイントは「ねじで締めるのか、グラウトで埋めるのか、加圧でかしめるのか」ということです。

充填継手の名前は「充填」、つまりスリーブの中にグラウトを詰めて固める工法なんです。

外側から加圧して鋼管をかしめるのは圧着系の別の方式で、充填継手とは仕組みが違いますね。

選択肢1

トルク方式のねじ節継手が問われています。

ねじ節継手は、表面がねじ状になった鉄筋にカップラーをねじ込んで接合します。

トルク方式では、ロックナットを所定のトルクで締め付けることで、鉄筋とカップラーの間の緩みを解消します。締め付けで一体化する方式なので、この記述は正しいということです。

選択肢2

グラウト方式のねじ節継手が問われています。

同じねじ節継手でも、グラウト方式は締め付けではなく充填材で緩みをなくします。

鉄筋とカップラーの節との間にできる空隙にグラウトを注入し、固まらせることで緩みを解消します。同じ部材を別の手段で一体化する方式で、この記述は正しいということです。

選択肢3

これが誤りを含む選択肢です。充填継手の仕組みが問われています。

充填継手は、異形鉄筋の端部に鋼管(スリーブ)をかぶせ、スリーブ内にグラウト(モルタル)を充填して接合する工法です。

充填したグラウトが鉄筋の節とスリーブの内側にかみ合って固まり、力を伝えます。

問題文は「外側から加圧してスリーブを鉄筋表面の節に食い込ませる」としていますが、これは加圧でかしめる圧着系の説明であって充填継手の説明ではないため誤りです。正しくはスリーブ内にグラウトを充填して接合するということです。鉄筋の継手には複数の方式がある点を押さえておきましょう。

選択肢4

端部ねじ継手が問われています。

端部ねじ継手は、鉄筋の端部をねじ加工するか、ねじ加工した部分を圧接した異形鉄筋を使います。

これに雌ねじ加工されたカップラーをねじ込んで接合します。端部だけをねじにして継ぐ方式で、この記述は正しいということです。

覚え方

機械式継手は、「名前がそのまま接合の手段」で整理すると間違えにくくなります。

充填継手は「充填」だからグラウトを詰める、ねじ節継手は「ねじ」だからねじ込む、と名前から手段を結びつけます。

充填継手=スリーブ内にグラウトを充填して接合(加圧でかしめる方式ではない)という順番でつなぐと、本番で迷わなくなるでしょう。

一問一答

Q.

充填継手は、何を使って鉄筋を接合する工法か。

鉄筋端部に鋼管スリーブをかぶせ、スリーブ内にグラウト(モルタル)を充填して接合します。

Q.

トルク方式とグラウト方式のねじ節継手は、何で緩みを解消するか。

トルク方式はロックナットの締め付け、グラウト方式は節との空隙へのグラウト注入で解消します。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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