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令和3年度 1級建築施工管理技士 No.29を解説、大断面集成材

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令和3年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.29は、木造建築物に用いる大断面集成材に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

この問題は、大断面集成材の加工・接合(加工長さの許容差・ドリフトピン・ボルト孔の心ずれ・接合金物のボルト孔)の精度を問うものです。引っかけの核心は、ドリフトピンの下孔をピンより大きくあけるかどうかという一点なんです。

※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢2(最も不適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) 柱材の加工長さの許容誤差は規定どおり
2 ×(誤り) ドリフトピンの下孔は公称軸径と同径径を加えて大きくするは誤り
3 ◯(正しい) ボルト孔の心ずれの許容誤差は規定どおり
4 ◯(正しい) 接合金物のボルト孔は呼び径に応じて余裕を加える

選択肢2はドリフトピンの下孔をピン径にいくらか加えて大きくあけるとしていますが、下孔は公称軸径と同径にするため、ここが誤りなんです。

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選択肢2のポイント(ここが誤り)

ドリフトピンは、集成材どうしや接合金物にあけた下孔へ打ち込んで、せん断(横からずらす力)で力を伝える接合具です。

ここで大事なのは、ピンと孔の間にすき間があると、力がかかった瞬間にピンが動いてしまうことなんです。接合部にガタが出ると、本来の耐力が出ません。

そのため下孔はピンの公称軸径と同径にあけ、ぴったり差し込みます。すき間ゼロで打ち込むことで、はじめて力がきちんと伝わるわけです。

ここは混乱しやすいところですね。同じ問題に出てくる接合金物のボルト孔は、施工誤差を吸収するため呼び径に余裕(あそび)を加えてあけます。ところがドリフトピンの下孔は逆で、余裕を加えてはいけないのです。

問題文の「下孔を大きくあける」はこの違いを取り違えた記述で、接合部にガタが出て耐力が落ちるため、最も不適当なんです。

覚え方

  • ドリフトピンの下孔は公称軸径と同径(ガタなく差し込む)
  • ボルト孔は呼び径に余裕を加える(ドリフトピンとは逆)
  • 同径にする理由はせん断力を確実に伝えるため

理解度チェック

Q.

ドリフトピンの下孔径は、ピンの公称軸径に対してどうあけるか。

同径にあけます。すき間があるとピンが動いて耐力が落ちるため、余裕を加えてはいけません。

Q.

接合金物のボルト孔と、ドリフトピンの下孔で、すき間の扱いはどう違うか。

ボルト孔は施工誤差を吸収するため呼び径に余裕を加えますが、ドリフトピンの下孔は同径であそびを設けません。役割が逆なので混同しないようにします。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和3年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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