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平成29年度 1級建築施工管理技士 学科試験 No.8を解説、荷重及び外力

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平成29年度 1級建築施工管理技士 学科試験 No.8は、荷重及び外力に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

この問題は、積載荷重・積雪荷重・風圧力という3種類の荷重の基本ルールを横断で問うものです。客席が固定席か否か、屋根勾配と積雪、防風林と速度圧、それぞれに「条件しだいで荷重を増減できる」決まりがあります。

なかでも引っかけの核心は1点、倉庫床の積載荷重は、実況計算でも3900N/m²を下回ってはならないことです。ここを「計算すれば自由に下げられる」と思っていると引っかかります。

※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢3(最も不適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) 固定席は人が動かず積載が安定するため、固定でない場合より小さい値でよい(令85条)
2 ◯(正しい) 屋根勾配が60度を超えると雪が滑り落ち積もらないため、積雪荷重を0にできる(令86条)
3 ×(誤り) 倉庫床は実況計算でも3900N/m²以上としなければならない。2900N/m²とした点が誤り(令85条)
4 ◯(正しい) 防風林など風を有効に遮るものがあれば、速度圧を低減できる(令87条)

選択肢3の「2900N/m²」という値が誤りで、正しくは倉庫床は実況計算でも3900N/m²以上としなければなりません

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選択肢3のポイント(ここが誤り)

床の積載荷重は、室の用途ごとに最低値が建築基準法施行令第85条で定められています。住宅の居室が1800N/m²、事務室や店舗の売場が2900N/m²というように、人や物が重く密に乗る用途ほど大きく設定されているわけです。

倉庫はこの中でも特殊です。荷物を床に高く積み上げるため、実際にかかる荷重が他の用途より読みにくい。そこで令第85条は、倉庫業を営む倉庫の床について、実況に応じて計算する場合でも3900N/m²を下回ってはならないという下限を直接定めています。もし下限より小さい値で設計すると、実際に積まれる重い荷に床が耐えられず危険側になるためです。

ここがこの問題のキモです。多くの用途は「実況で計算すれば表の値より下げてよい」のに対し、倉庫だけは計算しても3900N/m²より小さくしてはいけません。つまり「計算したから2900N/m²でよい」とする選択肢3の理屈は、この下限規定を見落としている点で誤りなんです。

数値の大小は、住宅居室1800<教室2300<事務室・店舗2900<倉庫3900<自動車車庫5400N/m²の順で押さえておくと、倉庫が事務室より大きいことがすぐ判断できます。

覚え方

  • 床の積載荷重の序列:住宅1800<事務室2900<倉庫3900<車庫5400(N/m²)
  • 倉庫床だけは実況計算でも3900N/m²を下回ってはいけない
  • 屋根勾配が60度を超えれば積雪荷重は0にできる(令86条)
  • 固定席は積載が安定するので、固定でない客席より小さい値でよい(令85条)

理解度チェック

Q.

倉庫業を営む倉庫の床の積載荷重は、実況に応じて計算する場合でも下回ってはならない値はいくつか。

3900N/m²です。選択肢3の2900N/m²は誤りで、倉庫床は計算による場合でもこれより小さくしてはいけません。

Q.

多くの室は実況計算で荷重を下げてよいのに、倉庫床ではそれが認められないのはなぜか。

倉庫は荷を高く積み上げ、実際の荷重が読みにくいためです。令第85条が3900N/m²という下限を直接定めており、計算による減額はこの下限までしか認められません。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成29年度 1級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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