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平成28年度 1級建築施工管理技士 学科試験 No.6を解説、鉄骨構造の接合

平成28年度 1級建築施工管理技士 学科試験 No.6 は、鉄骨構造における接合に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 普通ボルト接合の規模制限
  2. 完全溶込み溶接の余盛
  3. 高力ボルトの中心距離
  4. 溶接と高力ボルト併用の耐力加算

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

溶接と高力ボルトを併用するとき、両者が同時に力を分担できるかは「どちらを先に施工するか」で変わるんです。

選択肢4は、溶接を先に行う場合に両方の許容耐力を加算してよいとしていますが、これは誤りです。高力ボルトを先に締めた場合のみ耐力を加算でき、溶接を先に行うとボルトに力が回らず加算できないんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) 普通ボルト接合は延床3000㎡・軒高9m等の制限あり
2 ◯(正しい) 完全溶込み溶接のT継手の余盛は応力集中緩和に重要
3 ◯(正しい) 高力ボルトの中心間距離は公称軸径の2.5倍以上
4 ×(誤り) 溶接を先に行う併用継手は両方の許容耐力を加算できない

選択肢4のポイント(ここが誤り)

高力ボルト摩擦接合は、ボルトを先に締めれば溶接前にすべりが固定され、両者が協働できます。

逆に溶接を先に行うと、後でボルトを締めても溶接側に力が集中し、ボルトが効きません。

だから耐力を加算してよいのは「高力ボルト先行」の場合だけです。

ザックリ言えば、併用は高力ボルトを先に締めてこそ、ということです。

覚え方

  • 併用継手は高力ボルト先行なら耐力加算可
  • 溶接先行では加算不可
  • 高力ボルト中心距離は公称軸径の2.5倍以上

一問一答

Q.

溶接と高力ボルトを併用する継手で耐力を加算できるのはどちらを先に施工した場合か。

高力ボルトを先に締めた場合です。溶接先行では加算できません。

平成28年 1級建築施工管理技士 学科試験 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成28年度 1級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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