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平成28年度 1級建築施工管理技士 学科試験 No.2を解説、伝熱

平成28年度 1級建築施工管理技士 学科試験 No.2 は、伝熱に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 熱損失係数と断熱性能
  2. 熱貫流抵抗の構成
  3. 真空中での熱放射
  4. 中空層の熱抵抗

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)

熱の伝わり方は伝導・対流・放射の3つです。放射だけは媒体(空気)を必要としません。

選択肢3は、真空中では放射による熱移動は生じないとしていますが、これは誤りです。熱放射は電磁波による移動なので、真空中でも熱は伝わるんです。太陽の熱が真空の宇宙を越えて地球に届くのが、その証拠ですね。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) 熱損失係数は小さいほど断熱性能が高い
2 ◯(正しい) 熱貫流抵抗=熱伝達抵抗+熱伝導抵抗
3 ×(誤り) 熱放射は電磁波なので真空中でも生じる
4 ◯(正しい) 中空層の熱抵抗は20〜30mmを超えるとほぼ一定

選択肢3のポイント(ここが誤り)

熱放射は赤外線などの電磁波で熱が移動する現象です。

電磁波は真空中も伝わるので、放射は真空でも起こります。

太陽から地球への熱は、ほぼ真空の宇宙空間を放射で渡ってきます。

ザックリ言えば、放射は媒体がいらない、ということです。

覚え方

  • 熱放射は電磁波だから真空中でも伝わる
  • 熱損失係数は小さいほど断熱性能が高い
  • 中空層は20〜30mm超で熱抵抗がほぼ頭打ち

一問一答

Q.

真空中では熱放射による熱移動は生じないか。

生じます。放射は電磁波なので真空中でも伝わります。

平成28年 1級建築施工管理技士 学科試験 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成28年度 1級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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